ロタウイルスとノロウイルス、似ているけどどう違うの?

ロタウィルスとノロウィルスの違い

ロタウイルスとノロウイルスは名前も似ていることからよく混同されがちです。

どちらも人と人の間での口糞感染が感染経路とされている急性感染性胃腸炎です。ただロタウイルスは非常に強い感染力を持ったウイルスで先進国でも予防が難しいため、世界中のほぼ全ての子供達が5歳までにロタウイルスに感染するとされています(生後6ヶ月から2歳の間に感染することが最も多い)。

またノロウイルスが11月~12月の初冬に流行することに比べて、ロタウイルスは1~4月の春先に流行のピークを迎えます。

ではロタウイルスとは具体的には一体どんなウイルスなのか、症状と予防方法、かかってしまったときの対応についてまとめてみました。

ロタウイルスってどんな病気?

ロタウィルスに感染した時も、ノロウィルスと同じようにこのような胃腸関係の症状が出ます。

ロタウイルス初期症状

通常48時間の潜伏期間の後に発熱と嘔吐が初期症状として現れ、続いて24時間~48時間の間に水様便の下痢になります。ノロウイルスの微熱と違い、乳幼児では3割が39度以上の高熱を出すとされています。

ロタウイルス主症状

激しい下痢(血便や粘血便ではなく白っぽい水様便)と嘔吐、発熱、腹痛を伴った症状が半日から2日続きます。通常は1~2週間で自然に回復します。

感染を繰り返す度に免疫が付くとされていて、大人の症状は軽く済むことが多いのがロタウイルスです。しかしまだ免疫が充分でない乳幼児は初めての感染でなくとも重症になることが多く、小児の急性感染性胃腸炎での入院の半数がロタウイルスが原因といわれています。

特に1~2歳児では脳症や脳炎などを合併し後遺症が残ることがあります。脱水症状が重くなると死に至ることもあるので充分な注意が必要です。

ロタウイルスに感染した時の対処法

ロタウイルスが発症した場合の有効な治療法は残念ながらありません。ウイルスを出し切ることが大切になるため、下痢止めを服用することは症状を長引かせるので控えてください。

脱水症状に陥ると死に至ることもあるため、こまめに水分補給をすることが大切です。乳幼児は吐き気がある際に無理に水分補給をさせようとすると、吐いてしまうことがあります。吐き気が治まってからスプーンなどで少しずつ水分を与えてあげてください。

下痢や嘔吐の症状がひどい場合、また水分補給が出来ない場合は早めに病院を受診しましょう。多くの場合点滴などを処方され、症状がひどい場合は入院という形を取ることになります。

ロタウイルスの予防方法

ロタウイルスの威力

ノロウイルスと同じくロタウイルスも二次感染が怖いウイルスです。非常に感染力が強く、10~100個のウイルスで感染するとされています。感染者の便や嘔吐物1gの中には100億のウイルスが潜んでいることもあり、その威力がご想像頂けるでしょうか。

発症者の便や嘔吐物などの処理、またそれらで汚れた衣類やリネン類を洗濯や処分する際にはノロウイルス同様の注意が必要です。

ロタウイルスに有効な予防接種

ノロウイルスと違いロタウイルスにはワクチンがあります。ロタウイルスが2回目以降の感染では初回と比べ症状が軽くなる場合が多いため、ロタウイルスから作られたワクチンを打つことで感染した際の症状緩和を狙うというものです。

予防接種は任意摂取となるため費用は自己負担です。予防接種料金は1回12000円~15000円かかり、4週間隔で2~3回摂取する必要があります。このワクチンは口から飲むタイプで生後6週から摂取可能です。

最適な時期としては他の予防接種との兼ね合いから生後2ヶ月の頃とされていて、初回摂取を遅くても生後3ヵ月半頃までに済ませておきましょう。これはこの月齢が腸重積症(腸閉塞の一種)を起こしにくいためです。

ロタウイルスを弱めたものを摂取するため、服用後1週間程度は感染時と同様に便の取り扱いには注意してください。摂取可能時期が定められていますので、かかりつけの小児科医にご相談ください。

ロタウイルス予防に効果的な次亜塩素酸水

ロタウイルスには、ノロウイルスと同様アルコール消毒では効き目がありません次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウム液が有効な消毒液です。刺激臭で気分が悪くなったりすることを防ぐため、刺激が少ない次亜塩素酸水をお勧めします。使えるシチュエーションや使い方もノロウイルスの場合と同じです。

活用法

①嘔吐物や便の処理に

一番感染する可能性が高いので慎重に行ってください。処理をする人はマスク、ビニール手袋、メガネ、そしてビニールエプロンなどをして、充分換気を行いながら処理を始めてください。

まずペーパータオルなどで嘔吐物を拭き取り、続いて嘔吐したところと周辺を次亜塩素酸水溶液を染み込ませたペーパータオルなどで拭きます。乾くとウイルスが飛び散ってしまうため、嘔吐後すぐに処理しましょう。

処理に使用したものは全てゴミ袋に入れ、袋の口を閉める前に次亜塩素酸水溶液をスプレーしましょう。処理後は室内に次亜塩素酸水をスプレーしておくと安心です。

②いつも以上に手洗いうがいはしっかりと

外出先から帰宅後、トイレの後、食事や調理前はもちろん、嘔吐物や便の処理後は特に念入りに手洗いをしましょう。

手を抜きがちな子供にもしっかりと指導してください。次亜塩素酸水溶液で消毒とうがいをするとより効果的です。手洗い前に触った水道の蛇口も忘れずに消毒をしましょう。

③洗濯時にも細心の注意を

まず嘔吐物を処理する時と同様、マスク・ビニール手袋などを着用し嘔吐物や下痢便などがついたものをバケツなどで水洗いします(次亜塩素酸水溶液を入れた水ですると安心です。)。

次亜塩素酸水溶液に10分間漬け込み、更にしっかり洗います。その後は洗濯機で洗っても大丈夫ですが、念のため使用後は洗濯機も消毒しましょう。

④調理器具は重点的に

調理している人の手から調理器具などにウイルスが付着し、感染が広がるケースが多いです。調理する人の手だけでなく、調理器具も次亜塩素酸水で消毒しましょう。症状が落ち着いても数週間は調理器具や食後の食器類などの消毒を続けることをお勧めします。

⑤人の手が触る箇所はこまめに消毒

感染予防にドアノブや蛇口、階段の手すり、引き出しの取っ手、照明スイッチなど、人の手が触るところは出来るだけ頻繁に次亜塩素酸水で消毒しましょう。

まとめ

幼稚園や保育園、児童館など小さい子が集まる場所では集団感染になってしまうことが多いです。日頃からの予防も大切ですが、もし感染・発症してしまった場合適切な処置をし、二次感染を広げないためにも完全に良くなるまでは外出や登園などを控えましょう。安易な気持ちで外出や登園をすることで他の人に移してしまいます。

大人の症状は軽かったり発症しないことも多いのですが、妊婦さんに移してしまった場合お母さんに症状が出なくてもお腹の赤ちゃんが死んでしまうケースもあります。ノロウイルスよりも症状が深刻になる場合が多いのがロタウイルスです。治ったと思っても便が通常に戻るまでは安静を保って自宅で過ごされてくださいね。